2021年、ダニエル・クレイグ版ジェームズ・ボンドの最終作「007 ノー・タイム・トゥ・ダイ」が公開され、世界中のファンを熱狂させました。
エンドロール後には「JAMES BOND WILL RETURN」の文字が…。これは一体何を意味するのでしょうか?
この記事では、
- 「ノー・タイム・トゥ・ダイ」のタイトルに込められた意味
- 歴代ダニエル・クレイグ版007作品のタイトルの意味
- 「JAMES BOND WILL RETURN」の意味と今後の007シリーズの行方
について徹底的に考察していきます。
歴代のボンド俳優と比較しながら、次期ジェームズ・ボンドは誰が演じるのか、女性や有色人種のボンドは誕生するのか?など、様々な角度から検証していきます。
007シリーズのファンはもちろん、これからシリーズを見始める方も楽しめる内容になっていますので、ぜひ最後までお付き合いください。
この記事では007/ノー・タイム・トゥ・ダイのネタバレを含みます
目次
「ノー・タイム・トゥ・ダイ」に隠された意味とは?
「ノー・タイム・トゥ・ダイ」は英語で「No Time To Die」。直訳すると「死ぬ時間がない」という意味です。
そこから転じて、「今は死ぬわけにはいかない」「死んでいる場合ではない」 という強い意志が感じられます。
本作はダニエル・クレイグがジェームズ・ボンドを演じる最後の作品。ボンドはシリーズ史上最大の危機に直面し、「ここで死ぬわけにはいかない」と奮い立つ姿が印象的でした。
また、「To Die(死ぬこと)」を「No Time(時間がゼロ=一瞬)」と捉えれば、「死ぬのは一瞬だ」 という意味も込められていると考えられます。
007シリーズの中で「Die(死ぬ)」という言葉が使われているのは、本作を含めて以下の4作品です。
- Live and Let Die(死ぬのは奴らだ)
- Tomorrow Never Dies(トゥモロー・ネバー・ダイ)
- Die Another Day(ダイ・アナザー・デイ)
これらの作品と「ノー・タイム・トゥ・ダイ」の間に、何らかの共通点があるのかもしれません。
ダニエル・クレイグ版007の歴代タイトルの意味を解説
ダニエル・クレイグがジェームズ・ボンドを演じた5作品には、それぞれ印象的なタイトルが付けられています。それぞれのタイトルに込められた意味を振り返ってみましょう。
カジノ・ロワイヤル (Casino Royale)
「カジノ・ロワイヤル」は、ボンドと悪役ル・シッフルがカジノでポーカー対決をするシーンが印象的な作品です。「ロワイヤル」はフランス語で「王の」という意味で、英語では「Royal」と表記されます。
ポーカーで1位を目指す戦いは、まさに「王」を決める戦い。そこから「カジノ・ロワイヤル」というタイトルが付けられたのでしょう。
慰めの報酬 (Quantum of Solace)
「慰めの報酬」は、007の原作小説「薔薇と拳銃」に収録されている短編「Quantum of Solace」が元になっています。「Quantum」は「量子」、「Solace」は「慰め」という意味です。
直訳すると「少しばかりの慰め」。前作「カジノ・ロワイヤル」で恋人ヴェスパーを失ったボンドが、復讐によって得られるわずかな慰めを表現していると考えられます。
スカイフォール (Skyfall)
「スカイフォール」は、ジェームズ・ボンドが生まれ育った場所の名前です。本作のクライマックスの舞台となり、ボンドの過去やルーツが明らかになる重要な場所です。
スペクター (Spectre)
「スペクター」は、ボンドの宿敵ブロフェルドが率いる悪の組織の名前。
過去の作品に登場した悪役たちが、実はスペクターの一員だったことが明らかになります。「Spectre」は「幽霊」や「妖怪」といった意味があり、長年にわたり影で暗躍してきた組織にふさわしい名前と言えるでしょう。
>>007の相関図!スペクターの正体とノータイムトゥダイの人物関係を整理!(ネタバレ注意!)
「JAMES BOND WILL RETURN」の意味と今後の007シリーズ
「ノー・タイム・トゥ・ダイ」のラストには、「JAMES BOND WILL RETURN(ジェームズ・ボンドは戻ってくる)」というメッセージが表示されました。
これは、ダニエル・クレイグが演じたジェームズ・ボンドが戻ってくるという意味ではありません。007シリーズがこれからも続いていく ということを示唆しています。
ダニエル・クレイグは15年間にわたりジェームズ・ボンドを演じ、世界中のファンから愛されてきました。彼の功績があったからこそ、007シリーズは今後も続いていくことができるのです。
次期ジェームズ・ボンドは誰?
ダニエル・クレイグの引退に伴い、次期ジェームズ・ボンドは誰になるのか、世界中で注目が集まっています。
すでに様々な俳優の名前が候補として挙がっていますが、現時点ではまだ決定していません。
7代目ジェームズ・ボンド候補
- トム・ハーディ
- ヘンリー・カヴィル
- ルーク・エヴァンス
- イドリス・エルバ
- トム・ヒドルストン
- サム・ヒューアン
- ジェームズ・ノートン
- リチャード・マッデン
トム・ハーディとヘンリー・カヴィルに期待
個人的に期待しているのは、トム・ハーディとヘンリー・カヴィル
ヘンリー・カヴィル:クールでスタイリッシュなボンド像
ヘンリー・カヴィルは、「マン・オブ・スティール」でスーパーマンを演じたことで知られています。
その端正な顔立ちと鍛え上げられた肉体は、まさにジェームズ・ボンドのイメージにぴったり。クールでスタイリッシュなボンド像を体現してくれるでしょう。
しかし、スーパーマンのイメージが強すぎる点が懸念材料です。スーパーマンは無敵のヒーローであり、ボンドのような生身の人間らしさとはかけ離れています。
また、アクションシーンでは、ボンドは時に苦戦し、傷つきながらも敵を倒す姿が魅力の一つですが、スーパーマンのイメージが強いカヴィルでは、そのギャップを表現するのが難しいかもしれません。
トム・ハーディ:ワイルドでタフなボンド像
一方、トム・ハーディは「マッドマックス 怒りのデス・ロード」や「ヴェノム」など、ワイルドでタフな役柄を演じることが多い俳優です。
彼の持つ荒々しさやアウトローな雰囲気は、従来のボンド像とは一線を画す、新たな魅力を引き出す可能性を秘めています。
しかし、ボンドは洗練された立ち居振る舞いやユーモアセンスも持ち合わせています。ハーディがその部分をどこまで表現できるかが、ボンド役を成功させる鍵となるでしょう。
女性や有色人種のジェームズ・ボンドは誕生するのか?
近年、映画界では多様性が重視されるようになっており、女性や有色人種の俳優がジェームズ・ボンドを演じる可能性も議論されています。
しかし、ダニエル・クレイグ自身は、女性や有色人種の俳優にはジェームズ・ボンドとは異なる、彼らにふさわしい役があるべき という考えを示しています。
ジェームズ・ボンドは50年以上の歴史を持つキャラクターであり、そのイメージを大きく変えることは容易ではありません。
「ノー・タイム・トゥ・ダイ」では、ラシャーナ・リンチが演じる女性エージェントが登場しましたが、彼女を新しいジェームズ・ボンドとして認識することは難しかったかもしれません。
ジェームズ・ボンドというキャラクターには、長年培われてきたイメージがある ため、それを覆すのは容易ではないでしょう。
マチルダがジェームズ・ボンドを引き継ぐ可能性は?
「ノー・タイム・トゥ・ダイ」では、ボンドの恋人マドレーヌの娘マチルダが、実はボンドの子供であることが明らかになります。
マチルダが成長し、ジェームズ・ボンドを引き継ぐという展開も考えられますが、父親を殺したサフィンはすでに死亡しており、スペクターも壊滅状態にあるため、彼女が復讐の矛先を見つけるのは難しいかもしれません。
しかし、ジェームズ・ボンドではなく、007エージェントとして活躍する という可能性は十分に考えられます。
まとめ
「007 ノー・タイム・トゥ・ダイ」は、ダニエル・クレイグ版ジェームズ・ボンドの集大成であり、シリーズの新たな幕開けを予感させる作品でした。
「JAMES BOND WILL RETURN」のメッセージは、007シリーズがこれからも続いていくことを約束しています。
次期ジェームズ・ボンドが誰になるのか、そして今後の007シリーズがどのような展開を見せるのか、期待が高まります。