1月31日(金)より公開している映画「ナイブズアウト 名探偵と刃の館の秘密」。
今回は気になる犯人やあらすじ、事件の真相をネタバレありで解説していこうと思います。
ナイブズアウトの登場人物
相関図
ハーラン殺害の疑いがある人物
事件後の最初の聞き込み調査で、ハーラン殺害の容疑として3人の名前が挙がりました。
- リチャード・ドライスデール
- ジョニ・スロンピー
- ウォルト・スロンピー
リンダの夫リチャードは浮気をしていることがハーランにバレていました。また、長男ニールの妻であるジョニは、学費を2重どりしていたことから今回を最後に娘の学費を払えないとハーランに言われてしまいます。
この二人の隠し事についてはハーランの看護師マルタも知っていました。そして、彼女が嘘をつくと嘔吐してしまうことから、ブノワ探偵もリチャードとジョニが聞き込みで嘘をついていたことを知ります。
次男ウォルトは、誕生パーティの日にハーランと作品の映像化の件でもめ、出版社の経営から降ろされてしまいました。もちろん、聞き込み調査の際で揉めたことについては嘘をつきます。
なので、恨みをもっていたこの3人の内の誰かがハーランを殺害したと思ったでしょう。
ここからは、事件の真相を時系列を追いながら解説していこうと思います。
ナイブズアウトの事件の真相を解説!
誕生パーティの夜
まず、事件が起こったハーランの誕生日の夜から順番に見ていきましょう。最初の聞き込み調査で明らかになったことは…
誕生パーティが終わった午後11時30分、マルタはハーランを連れて彼の部屋へ。2階につながる階段はリンダ夫婦の寝室の上にあり、階段の軋む音でリンダは目を覚ましてしまいます。
そしてしばらくして、瞑想をしていたジョニはハーランの部屋から物音を聞き二階へ。このときハーランは囲碁盤を落としたと言いました。
そのあと、ハーランの介護を終えたマルタは帰宅。彼女が屋敷の玄関を通ると、そこには葉巻を吸うウォルトとスマホをいじるジェイコブの姿がありました。彼女が屋敷を出たのがちょうど深夜0時。
15分後にハーランが階段を降りてきますが、ウォルトが玄関越しに寝るように言い、ハーランを追い返します。
そのあと、深夜0時15分から午前2時の間にジョニの娘メグが帰宅。そのあとウォルトとジェイコブは就寝。
午前3時頃、犬の吠える音でメグが目を覚ましますが、トイレに行きそのままベッドに戻ります。
彼らの供述には筋が通っており、この時点で警察はハーランは自殺と見ていました。
マルタがハーランに〇〇してしまった!
ところが、マルタの聞き込み調査のシーンで彼女がハーランの死に関与していたことが明らかになります。
誕生パーティの晩、彼女がハーランと囲碁をした後、薬の注射で容器を間違え治療薬の代わりに鎮痛剤のモルヒネを100mg注射してしまうのでした。
10分以内に解毒剤を打たなければ死んでしまうことから、マルタは慌てて解毒剤を探すも見つからず。
マルタが救急車を呼ぼうとしますがハーランがそれを止めます。ジョニが聞いた物音は囲碁盤を落とした音ではなく、ハーランが彼女の足を引っ掛け倒れたときのものでした。
ハーランは、マルタを守るためアリバイを作ります。
彼女は深夜0時に屋敷を去りますが、そのあと一度屋敷に戻り壁をつたって2階の窓から侵入。0時15分に階段から降りてきたのはハーランではなく彼の格好をしたマルタでした。これでハーランが生きている前に彼女が帰宅したと見せかけることに成功。
ランサムの登場と遺言書
ブノワ探偵が捜査を進める中、誕生パーティの日に屋敷を出ていってしまったランサムが到着。そして、この場面で事件の日にランサムがハーランと揉めていた理由が遺産相続から外されたからということが判明。
この日家族全員の立ち会いのもと、弁護士を通してハーランの遺言者が開封されました。そこにはすべての遺産をマルタに捧げると書かれており、ハーラン一家は大激怒。
マルタが責められる中、ランサムが彼女を車に乗せ屋敷を離れます。それからマルタはランサムに事件のことを明かし、ランサムは秘密を守る代わりに遺産の一部を要求します。
マルタに脅迫状
しばらくして、マルタの家に脅迫状が届きました。そこには部分的に記されたハーランの毒物に関する報告書のコピーが封入さており、「お前のしたことはわかっている」とマルタを脅迫するような言葉が記されていました。
検死データを調査するべくマルタとランサムは検死局を訪れますが、何者かによって建物は放火されていました。二人は現場に訪れていたことがブノワ探偵にバレてしまい、カーチェイスの後ランサムは捕まってしまいます。
その後、マルタは脅迫者のメールで記された住所を訪れました。そこにはモルヒネで重症の家政婦フランの姿が。マルタは救急車を呼び、事件のことをブノワ探偵に打ち明けるのでした。
事件の真相
屋敷に戻ったマルタは、自分のミスでハーランを死なせたことをハーラン一家に伝えようとしたところ、ブノワ探偵が止めます。彼はフランが残したハーランの鑑識結果のコピーから、真犯人がランサムであると推理。
ブノワ探偵の推理はこのようになります。
まず、ランサムはハーランに遺産相続から外されたことを伝えられ屋敷を去りましたが、ここでマルタを使ってハーラン殺害を計画。
ランサムはマルタと同様、壁をつたって2階の窓から忍び込み、救急バックに入っていた治療薬とモルヒネの容器を入れ替えます。そして、解毒剤を持ち去りました。
彼は解毒剤を戻しに屋敷に再び訪れますが、犬がいて吠えていたため出直すことに。
ランサムはハーランの葬式で一家が屋敷を留守にしているときを狙って解毒剤を返しに来ました。ところが彼の行動を家政婦フランが目撃。
フランは鑑識結果の一部に「あなたがやったことはわかっている」と書いてランサムを脅迫します。マルタにもこの手紙が使えると考えたランサムは、そのままマルタの家に投函。
事件当初は自殺とみなされていたハーランの死。ランサムはマルタに罪を着せるためブノワ探偵を依頼したのでした。
そして、フランがもっていた鑑識結果のコピーから薬物は検出されていないことが判明。つまり。ランサムが容器を入れ替えるも、長年の経験で液体の重さや粘度を区別していたマルタは、事件の日も間違えることはなかったのです。
先に鑑識結果でマルタが無実だと知っていたランサムは、証拠を隠滅するため検死局を放火。目撃者のフランを消すため、彼女にモルヒネを注射し殺そうとしたのでした。
鑑識結果から薬物が検出されなかったことから、ハーランは自殺だったことになります。そしてもし、マルタが救急車を呼んでいればハーランが死ぬことはなかったのです。
「病院に送られたフランが意識を取り戻した」とマルタは伝えます。そして、後がなくなったランサムは自白したのでした。ところが、このマルタの発言は嘘。既にフランは死んでいたのです。ランサムは警察に自供を録音されていたため、捕まってしまいます。
最後は、ハーランの財産をマルタが相続したのでした。